X線光電子分光(XPS)X-ray Photoelectron Spectroscopy
X線光電子分光(XPS)は、数nmレベルの極表面の組成分析が行える表面分析手法です。
また、材料を構成する各元素の電子状態(化学結合・価数・混成・電子相関)も評価可能であり、中和銃を用いることで絶縁物表面も測定可能であるため、種々の材料表面の解析に広く利用されています。
真空中で固体表面にX線を照射すると、試料中の原子の各軌道から電子(光電子)が放出されます。
放出された光電子の運動エネルギーは各軌道の束縛エネルギーに対応し、元素・化学状態に特有です。そのため、光電子のエネルギーおよび強度を測定することにより、原子の同定・定量が可能となります。
光電子の脱出深さは表面から数nmであり、極表面の情報が得られます。
[ 更新日:2025/02/10 ]
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