飛行時間型二次イオン質量分析 (TOF-SIMS)Time of Flight Secondary Ion Mass Spectrometry

飛行時間型二次イオン質量分析(TOF-SIMS)は、極表面に存在する無機・有機成分を分子レベルで高感度に評価できる手法で、マッピング分析や深さ方向分析が可能です。

原理

高真空中でパルス化した一次イオンを試料に照射すると、試料の極表面がイオン化され、単原子だけでなく有機物などの質量数の大きい分子が二次イオンとして放出されます。飛行時間型質量検出器で二次イオンを高い透過率・収率で分離し、得られた精密質量数から極表層の分子構造情報を高感度で評価します。

二次イオン生成
二次イオン発生メカニズム
飛行時間型質量検出器
分離メカニズム

特徴

  • 一次イオンの照射エネルギーが小さいため、試料表面にほとんどダメージがない
  • 試料の極表面(数分子層)の分析および任意成分の深さ方向分布の測定が可能
  • Bi NanoProbeの導入により、高感度かつ高空間分解能の分析が可能となり、微小領域(サブミクロン~)の分析に対応
  • 質量分解能が高く、無機物および有機化合物の定性が可能
  • 化学構造情報を反映したフラグメントイオン検出により、有機化合物の構造解析が可能
  • 任意成分によるマッピング分析と3次元イメージングが可能
    ※マッピング分析エリア 1):最小1μm×1μm、最大9cm×9cm
    ※3次元イメージ深さ:表面~1μm 2)
    1) 通常は500μm×500μm
    2) 膜種により異なる

【各種試料に対応】

大型チャンバーや専用ホルダーを使用して非破壊で200mmウェーハやフォトマスクの測定が可能

200mmウェーハ専用ホルダー
200mmウェーハ
専用ホルダー
フォトマスク専用ホルダー
フォトマスク
専用ホルダー

用途

液晶・半導体・LED

  • 液晶ディスプレイの表示不良解析
  • ウェーハ表面・マスク表面などの微量汚染成分評価
  • レジストの深さ方向分布解析
  • 積層膜の構造解析
  • ウェーハベベル部分の汚染評価

環境汚染評価

  • 装置内やクリーンルームの汚染評価

その他材料分析

  • 剥がれ・デバイス異常部の原因調査
  • 極小異物・シミの同定
  • 高分子膜の深さ方向の評価

事例1 Siウェーハ表面の有機汚染分析

有機汚染したSiウェーハ表面のマススペクトル

有機汚染したSiウェーハ 表面のマススペクトル

シロキサンフタル酸エステルなどの有機汚染を確認

事例2 指紋のマッピング分析

人体由来の無機成分・有機成分を検出

30mm
光学顕微鏡像
汗
印刷顔料
印刷顔料
ヘアリンス
ヘアリンス
脂肪酸
脂肪酸

事例3 Siウェーハ上の有機膜の深さ方向分析

Siウェーハ上の有機膜のデプス分析

事例4 深さ方向分析

GCIB(Gas Cluster Ion Beam)

フラグメント化を抑えて、大きな分子量の有機物の分布を分析できます。

GCIB

EDR(Extended Dynamic Range)

桁違いの高濃度成分だけを減衰させることで検出器を飽和させずに、微量成分とともに正確なプロファイルを取得できます。

EDR

事例5 半導体製品 不具合箇所の3次元イメージング
(O2イオンスパッタ)

3次元イメージ

任意成分での3次元イメージングが可能で、異常成分の同定と分布の確認ができます。

GCIB

[ 更新日:2022/03/30 ]

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