有機薄膜の深さ方向分析Depth Profile Analysis for Organic Thin Film

鋭利な切刃で極めて穏やかな勾配の斜面を作製する「高精度斜め切削技術」とTOF-SIMS分析を組み合わせることにより、数十nm~数百nmといった薄膜の深さ方向分析に新たな情報をもたらします。
分析事例として、「ArFレジスト膜中の添加剤の深さ方向分布」、および「液晶ディスプレイのカラーフィルター基板の深さ方向分析」をご紹介します。

概要

高精度斜め切削装置は、鋭利な切刃を用いて試料を超低速で斜め切削し、試料に極めて緩やかな勾配を作製することができます。

 高精度斜め切削技術の概念図
高精度斜め切削技術の概念図

特徴

  • θ=0.01~0.1°の超低角で切削することにより、分析領域を引き伸ばすことができるため、高分解能の深さ方向分析が可能。
    (引き伸ばし倍率:最大6,000倍)
  • 切削面のダメージが小さいため、分子構造を保持したまま測定することが可能。

用途

  • レジスト膜中の添加剤の深さ方向分布
  • 有機多層薄膜の界面不純物分析
  • 接着層界面の化学状態
  • 多層膜の成分拡散
  • ダメージ層の深さ方向分布

事例

ArFレジスト膜中の添加剤分析

半導体製造プロセスなどで用いられる化学増幅型レジストにおいては、添加剤として含まれる光酸発生剤(PAG)や、それから生じる酸、あるいは塩基成分の濃度や分布が、パターン形状に大きな影響を及ぼします。
斜め切削技術とTOF-SIMSを組み合わせて、ArFレジスト膜の深さ方向分析を行いました。ArFレジスト膜の表面側において、成分Bが減少していることが分かりました。

ArFレジスト膜中の添加剤分析

液晶ディスプレイ多層膜分析

LCD基板を斜め切削し、切削面をTOF-SIMSで分析しました。

液晶ディスプレイ多層膜分析
液晶ディスプレイ多層膜分析(切削面の光学顕微鏡像、切削面の二次イオン像)
液晶ディスプレイ多層膜分析(ライン分析における二次イオンプロファイル)
ライン分析における二次イオンプロファイル

液晶配向膜(ポリイミド)やITO電極よりも下層にあるカラーフィルター層のRGB各顔料成分のフラグメントイオンをはっきりと捉えることができました。

[ 更新日:2022/03/30 ]

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