有機薄膜の深さ方向分析Depth Profile Analysis for Organic Thin Film
鋭利な切刃で極めて穏やかな勾配の斜面を作製する「高精度斜め切削技術」とTOF-SIMS分析を組み合わせることにより、数十nm~数百nmといった薄膜の深さ方向分析に新たな情報をもたらします。
分析事例として、「ArFレジスト膜中の添加剤の深さ方向分布」、および「液晶ディスプレイのカラーフィルター基板の深さ方向分析」をご紹介します。
高精度斜め切削装置は、鋭利な切刃を用いて試料を超低速で斜め切削し、試料に極めて緩やかな勾配を作製することができます。
半導体製造プロセスなどで用いられる化学増幅型レジストにおいては、添加剤として含まれる光酸発生剤(PAG)や、それから生じる酸、あるいは塩基成分の濃度や分布が、パターン形状に大きな影響を及ぼします。
斜め切削技術とTOF-SIMSを組み合わせて、ArFレジスト膜の深さ方向分析を行いました。ArFレジスト膜の表面側において、成分Bが減少していることが分かりました。
LCD基板を斜め切削し、切削面をTOF-SIMSで分析しました。
液晶配向膜(ポリイミド)やITO電極よりも下層にあるカラーフィルター層のRGB各顔料成分のフラグメントイオンをはっきりと捉えることができました。
[ 更新日:2024/12/04 ]
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