クリーンルーム環境評価Cleanroom Environment Analysis

半導体デバイスの高集積化に伴い、製造工程は高い清浄度が求められています。特にクリーンルーム環境中や関連部材の極微量な不純物の制御、清浄度の評価が重要です。
当社では、目的に応じた評価のデザインをはじめ、独自のサンプリング技術・高感度な分析手法を用いて、適切なクリーンルーム環境評価をご提供します。

汚染管理の必要性

清浄度の管理

半導体デバイスでは微量の汚染が原因で製品の性能を著しく損なうことがあります。高集積化に伴い、その製造工程において、より高い清浄度が求められています。問題となる微量成分はあらゆる所に発生源があり、特にクリーンルームの環境中や関連部材の極微量な不純物の制御や清浄化が重要となります。

清浄度の管理

汚染成分と不良

有機汚染

物質名 用途・発生源例
フタル酸エステル類 プラスチック
(可塑剤)
ジブチルヒドロキシトルエン プラスチック
(酸化防止剤)
シロキサン シーラント
ヘキサメチルジシラザン 密着性向上塗布剤

不良内容例

  • CVD膜厚ばらつき
  • 熱酸化膜厚ばらつき
  • ヘイズ発生
  • 光学系レンズ・ミラー曇り ほか

金属汚染

物質名 用途・発生源例
Th タングステン合金
Na,K 人体・自然界
Fe,Cr,Ni,Cu SUS、その他金属材料
Mo,W フィラメント・配線など電極材料

不良内容例

  • 放射線によるソフトエラー
  • 界面準位、固定電荷の増加
  • 微小結晶欠陥の発生
  • 深い欠陥準位(ディープレベル)の形成、ヘイズ発生
  • ゲート酸化膜耐圧不良

イオン成分汚染

物質名 用途・発生源例
F エッチャー装置・ウェット工程
Cl,NOx 人体・海水・自然界
S(SOx) 燃焼系排ガスなど
NH3 人体・アミン系化学材料

不良内容例

  • 配線の腐食
  • 微小欠陥の発生
  • 接触抵抗の増加
  • 光学系レンズ・ミラー曇り

サンプリングポイントと評価

クリーンルームのサンプリング例

クリーンルームのサンプリング例

分析対象と検出感度

対象
不純物
存在形態 捕集法 液体(純水) 吸着剤 フィルター Siウェーハ放置
分析
装置
ICP-MS IC GC/MS ICP-MS ICP-MS IC GC/MS
メタル パーティクル 3ng     3ng   3ng  
塩基
(アンモニア・アミン類)
ガス・分子状   10ng       10ng  

(HCl,HF,SOx,NOx)
  10ng       10ng  
ドーパント
(B,P,As)
20ng     20ng 10ng    
有機物     1ng       10ng

豊富なサンプリング技術

半導体デバイスの高集積化に伴い、製造工程には、より高い清浄度が求められており、クリーンルーム環境中や関連部材の極微量な不純物の制御、清浄度の評価が重要となります。当社では、目的に応じた評価デザイン・独自のサンプリング技術・高感度な分析手法により、適切なクリーンルーム環境評価をご提供します。

目的・対象に応じたサンプリング

インピンジャー捕集法

インピンジャー捕集法

Airを純水中にバブリングさせ、
不純物を捕集します。
(対象:気中のメタル・イオンなど)

吸着剤捕集法

吸着剤捕集法

Airを吸着剤に通気させ、
不純物を捕集します。
(対象:気中の有機物・低分子シロキサンなど)

表面吸着捕集法

表面吸着捕集法

対象空間に媒体を設置し、
表面に吸着させることで気中の
微量成分を捕集します。

表面汚染物捕集法

表面汚染物捕集法

部材表面の拭き取りや
溶媒抽出などにより、直接または
間接的に汚染物を捕集します。

特殊サンプリング

特殊サンプリング

蓄積された経験より、目的・対象に
応じた最適なサンプリング手法を
ご提案します。

微量成分分析専用ラボ

捕集した不純物を分析専用のクリーンルームで高感度に分析評価を行います。

微量成分分析専用ラボ

事例

ケミカルフィルターによるイオン性成分除去効果

酸・塩基を除去するケミカルフィルターについて、フィルター前後の大気を採取し、イオンクロマトグラフィーでフィルターの除去能力を確認できます。フィルターの寿命見極め、コンタミ制御の改善などに有効です。

ケミカルフィルターによるイオン性成分除去効果

クリーンブース中金属不純物評価

ウェーハ放置法は、液体捕集法と比較して長時間の採取が容易になるため、捕集量を増やすことができます。気中濃度は得られませんが、液体捕集法で見られなかった差を確認できます。

クリーンブース中金属不純物評価

露光装置周辺環境中の有機物評価

「ウェーハ放置法」、「マスク吸着法」、「固体(吸着剤)捕集法」では、捕集対象となる有機成分の特性が異なります。
「ウェーハ放置法」、「マスク吸着法」は高沸点・難揮発性に適しており、「固体(吸着剤)捕集」は低沸点・揮発性・低極性の成分の捕集に適しています。

露光装置周辺環境中の有機物評価

[ 更新日:2024/02/27 ]

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