PVC法による故障箇所特定Passive Voltage Contrast Technique in Defect Isolation
ICチップ内の多層配線やSi基板の故障箇所を特定するために、SEMで電位コントラスト(PVC)の違いを観察します。
試料に照射された電子は、反射電子・二次電子として放出されるか、吸収電流としてアースに流れます。観察条件によっては、入射電子の一部は試料表面に残り、試料表面が帯電します。
電位コントラストは、帯電した表面に発生する電位差により、二次電子の放出効率が変化することによって生じます。
PVC法は、吸収電流が流れる経路の違いにより、電位コントラストが異なることを利用して、故障箇所を特定する手法です。
この手法により、配線の断線箇所や、ゲート酸化膜がリークしているMOSトランジスタを特定することができます。
ICを基板のコンタクトが露出するまで平面研磨し、PVC法で観察しました。
ゲート電極に接続しているコンタクトのコントラストを比較すると、1箇所のみコントラストが異なっており、ゲート酸化膜がリークしているトランジスタを特定することができます。
[ 更新日:2025/02/10 ]
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