熱履歴によるはんだの組織変化Solder Structure Changes in Influence of Thermal History

電子部品の発熱による温度上昇や構成材料の熱膨張差によって、はんだ接合部に応力が発生しクラックが生じる可能性があります。
EBSDで結晶粒ごとの結晶方位やグレインサイズを測定することにより、熱や応力による組織の変化、ひずみなどを観察でき、応力を評価することができます。

EBSDとは

EBSD原理図

70度に傾けた試料に電子ビームを当てると、入射した電子ビームが試料内部で散乱します。散乱した電子は個々の結晶で回折し、この回折による電子線後方散乱パターン(EBSD Pattern)から結晶方位を解析します。

EBSDに含まれる情報

熱履歴によるはんだ組織の変化

熱履歴によるはんだ組織の変化

光学顕微鏡やSEM観察では、熱履歴によるはんだ組織の変化が明確には分かりません。
EBSDにより、熱履歴によるSnの配向性やグレインサイズの変化を明確に観察できます。
粒内角度変動マップの緑で表示された部分は結晶方位が緩やかに変化している箇所で、ひずみを示しています。実装後には広く分布していたひずみが熱履歴後では再結晶化で消失し、粒界周辺のみに局在していることが分かります。

[ 更新日:2024/02/26 ]

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