TOF-SIMSによる有機薄膜の深さ方向分析Structural Analysis of Thin Organic Film by TOF-SIMS

TOF-SIMSは、感度良く有機、無機成分の情報を得る手法として知られています。しかしながら、有機薄膜の深さ方向の評価をする際、従来のCs、O2などのスパッタイオンを使用すると化学構造を壊してしまうため、有効な情報は得られません。
今回はGCIB(ガスクラスターイオンビーム)を用いて最適な条件でスパッタすることで、有機薄膜でもダメージを少なく評価することが可能となりました。

GCIBの特徴

単原子イオンビームスパッタ

  • イオンビーム1原子当たりのエネルギーが大きいため無機膜などの深さ方向分析に最適
  • 高分子構造にダメージを与えるため、高分子試料の測定には不向き
単原子イオンビームスパッタ(Cs、O2など)
単原子イオンビームスパッタ
(Cs,O2など)

GCIBスパッタ

  • イオンビーム1原子当たりのエネルギーが小さいため有機膜などの深さ方向分析に最適
  • 構造情報を反映した高質量数のフラグメントを検出可能
GCIBスパッタ(Ar GCIB)
GCIBスパッタ
(Ar GCIB)

事例 有機ELの深さ方向分析

有機ELディスプレイの有機層をAr GCIB-TOF-SIMSにより、深さ方向分析しました。また、同じ試料をO2イオンスパッタにて分析し、結果を比較しました。

試料構造
試料構造

ITO: Indium Tin Oxide (透明導電膜)

結果

GCIBでは、高質量数のフラグメントイオンを検出し、各有機層の質量情報が得られています。

Ar GCIBスパッタ
O2イオンスパッタ

[ 更新日:2022/03/30 ]

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