錠剤混入異物の分析Analysis of Foreign Particles mixed in Tablets
製造工程・環境から医薬品錠剤に混入する異物は、大きな問題です。 当社では、異物の形状や状態から適切な分析手法を選択・ご提案し、発生源の究明や問題解決のサポートをいたします。
錠剤内部に灰色の異物が埋没しています。 異物を錠剤内から採取すると弾性を有しており、樹脂材が疑われました。そこでフーリエ変換赤外分光(FT-IR)分析を実施しました。
ライブラリ検索の結果、異物はシリコーン樹脂でした。 工程で使用しているシリコーンゴム栓の破片混入と判明し、部材選定を見直し、改善に繋がりました。
錠剤内部に毛様の異物が埋没しています。 異物を錠剤内から採取し、FT-IR分析を実施しました。
ライブラリ検索の結果、異物はポリアミドでした。 人毛・獣毛の混入と判明し、製造環境を見直し、改善できました。
錠剤内部に赤褐色の異物が埋没しています。 異物中の特異元素を調べるため、蛍光X線分析(XRF)を用いた元素マッピングを実施しました。
異物埋没箇所とFeの分布が一致し、異物は鉄を含む成分と判明しました。 更に、異物がどんな化合物か特定するため、異物部のラマン散乱分光分析を実施しました。
FT-IR : Fourier Transform – Infrared Spectroscopy (フーリエ変換赤外分光)
XRF : X-ray Fluorescence Spectrometry (蛍光X線分析)
[ 更新日:2025/04/22 ]
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