錠剤構成成分の分布Analysis of Components Distribution in Tablet
錠剤を構成する薬効成分・賦形剤・滑沢剤・その他添加剤などの分布・分散状態を把握することは、錠剤の設計および品質管理のうえで重要です。構成成分の分布をTOF-SIMSで、成分の同定をラマン散乱分光で行なった事例をご紹介します。
X線CT像では、薬剤の粒子形状と空気空間は確認できますが、錠剤構成成分の同定はできません。
TOF-SIMSでは、アセトアミノフェン(薬効成分)、マンニトール(賦形剤)、ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)の粒径と分布を確認できました。
また、それ以外に3種の異なる成分の分布を確認できました。
● アセトアミノフェン
● マンニトール
● ステアリン酸マグネシウム
錠剤の薬効成分部分を、同定能力の高いラマン散乱分光で確認したところ、アセトアミノフェンのスペクトルと一致しました。
本手法は成分同定や結晶多形の分布を確認するのに適しています。
※試料ご提供元:大阪ライフサイエンスラボ 様、株式会社畑鐵工所 様
[ 更新日:2024/07/10 ]
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