透過型X線観察X-ray Inspection

試料の内部をX線で透過して観察することにより、試料を分解することなく非破壊で観察できます。

原理

X線は物質を透過する性質があります。X線が試料を透過する際に、一部は吸収されます。吸収の割合は、材料の密度と厚さに依存します。したがって、厚く、密度が高い(原子番号が大きい)箇所を通過する際は吸収が多くなり、透過量が少なく、濃いコントラストになります。
透過型X線観察装置は、点光源であるX線管を用いて、図のように試料にX線を透過させ、拡大した画像を検出器に投影することにより、試料内部を非破壊で観察することができます。

透過X線観察の模式図
透過X線観察の模式図

特徴

  • 検出器にイメージインテンシファイアを用いており、コントラストの高い画像を取得可能
  • 低倍率から高倍率まで観察可能
  • X線はエネルギーが低いほど減衰率が高いため、軟X線の領域を含むX線を透過させることにより、密度の低いCuも高いコントラストで観察可能

用途

  • はんだの接合、クラック・ボイドの有無
  • 半導体内部のCuワイヤの形状観察
  • BGA基板のCu配線の形状観察
はんだ中のボイドを観察
はんだ中のボイドを観察

[ 更新日:2024/02/26 ]

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