微小異物の分析Analysis of Foreign Particles
電子デバイス・医薬、その他さまざまな分野において、異物対策は永遠のテーマです。異物の発生源を特定し問題を解決するためには、最適な分析手法の選択はもちろん、それに加えて微小な異物をいかにサンプリング・前処理するかが重要です。
当社独自に開発したサンプリングツールを用いて、今まで困難であった異物へのアプローチが可能となりました。
異物の形状・大きさ・蛍光発光の有無・透過性などを顕微鏡観察により確認し、有機物または無機物を判別。サンプリング方法・分析方法を選択します。
(1) 顕微鏡観察(形状・大きさ・蛍光発光の有無・透過性などの確認)
(2) 前処理・サンプリング
異物例
付着状態、サンプルの形状に応じて適切なサンプリングを実施。
(3) 異物の同定
最適な分析方法を選択。
(4) 発生源特定
部材データベースとの照合により、ラミネート成型機のボディ破片と判明。
主な分析手法 | 異物サイズ | 有機物の 同定能力 |
無機物の 同定能力 |
特徴 |
---|---|---|---|---|
FT-IR IR-Imaging |
○ (5μm程度) |
◎ | △ | 有機物の同定能力が高い |
ラマン散乱分光 | ◎ (1μm程度) |
○ | ○ | ガラス越しの測定が可能 |
TOF-SIMS | △ (10μm程度) |
△ | ◎ | 薄膜状異物(数nm)が得意 |
プリンターヘッドのノズル内異物(左図の黄色矢印)など、20μm程度の小さな孔の中に存在する微小異物は、そのまま測定することが困難です。
独自のサンプリングツールを用いてサンプリングし、FT-IR・ラマン散乱分光などの分析を行うことにより、異物の同定が可能です。
部材データベースと照合した結果、ノズル内異物はローラーの破片(ポリウレタン)であることが判明し、対策に寄与することができました。
[ 更新日:2025/04/22 ]
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