液体クロマトグラフィー飛行時間型質量分析Liquid Chromatography / Time of Flight Mass Spectrometry
液体クロマトグラフィー飛行時間型質量分析(LC/TOF-MS)では、微量有機成分の定性・定量が可能です。分子イオンの精密質量数が分かることから、組成演算により、化学組成式を高い精度で算出できます。さらに、MS/MS測定によるフラグメントイオンから、部分構造情報を得ることができるため構造解析が可能です。
液体クロマトグラフィー飛行時間型質量分析(LC/TOF-MS)では、微量有機成分の定性・定量が可能です。分子イオンの精密質量数が分かることから、組成演算により、化学組成式を高い精度で算出できます。さらに、MS/MS測定によるフラグメントイオンから、部分構造情報を得ることができるため構造解析が可能です。
混合試料溶液中の各成分は、移動相およびカラムとの相互作用の違いにより分離されます。分離された各成分をイオン化した後に質量分析計へ導入し、質量分離します。
イオン化された分子関連イオンは、飛行時間型質量分析計(TOF-MS)で質量分離されます。
得られた精密質量から組成演算を行うことで、化学組成式が得られます。
イオン化された分子関連イオンは、四重極でほかのイオンと分離され、コリジョンセルの中に入ります。
セル内でアルゴン分子(Ar)と衝突解離し、フラグメントイオンを生成します。
これを飛行時間型質量分析計(TOF-MS)で質量分離し、構造情報を得ることができます。
(1) 分子イオンの精密質量測定 → 組成演算解析
マススペクトルから得られた組成演算結果より、成分Aの組成式はC34H50O8であることが分かりました。
(2) MS/MSによる構造決定
m/z 604を選択し、コリジョンセル内でフラグメンテーションさせました。
得られたMS/MSスペクトルより、成分Aの構造は下記であることが分かりました。
[ 更新日:2025/02/10 ]
依頼に関するお問い合わせ