X線照射試験X-ray Irradiation Test

X線は、非破壊かつ短時間で物質内部の状態を確認するのに適した性質をもつことから様々な場面で使用されています。
一方、X線と物質との相互作用により製品性能に影響が出たり、変色などの異常が発生することがあります。こうしたX線による物質への影響や耐性を評価するための手法として、X線照射試験をご紹介します。

X線照射装置概要

安定したX線照射が可能となっており、線量計とタイマー(最大24時間)方式で照射量を管理しています。
線量計を用いた照射方法では、最大96時間までの連続照射が可能です。
最小照射量0.01Gy・最大照射量999Gy ※複数回の照射で累積線量を増やすことが可能です。

装置外観
装置外観
装置内部
装置内部
X線源スペック
管電圧 40~160 (kV)
管電流 1.0~12.5 (mA)
管電力 Max: 800W
ターゲット タングステン
照射雰囲気 大気中

X線量の測定方法

空気カーマ率を線量計で測定して累積の線量を求めます。

空気カーマ率

  • 空気が単位時間に放射線から受けたエネルギー量
  • 単位:Gy/h
単位質量当たりにX線から受けるエネルギー
単位質量当たりにX線から受けるエネルギー
線量計 (電離箱式)
線量計 (電離箱式)

照射X線スペクトル・エネルギー

装置に付属しているフィルターを差し替えることで、軟X線成分をカットすることができます。
10keV~30keV程度をカットします。

差し替えフィルター
(1) Al    1.0mm
(2) Al    2.0mm
(3) Al    0.5mm
Cu   0.1mm
(4) Al    0.5mm
Cu   0.2mm
(5) Al    0.5mm
Cu   0.3mm
空気カーマとX線エネルギーの関係

線量のばらつき低減

X線照射距離を長くすることで、中央と端部の線量ばらつきを軽減することができます。
ステージ変更可能距離:600/550/500/450/400/350/300/250mm
 ※250mmより近づける場合は、治具による嵩上げで対応可能

距離500・600mm時の照射量差の比較
照射量比較

受託分析サービス対象

電子部品・材料

  • 食品薬品の照射は、別途ご相談ください。
  • 生物に対する受託分析サービスは行なっていません。

[ 更新日:2025/06/09 ]

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