プラスチック材料に含まれる酸化防止剤のLC/MSによる分析Analysis of Antioxidant in Plastics using LC/MS

プラスチック材料は電子機器・自動車部品など様々な分野で使用されており、これらの目的・用途に応じて様々な添加剤が配合されています。しかし、これらの添加剤が原因で思わぬトラブルを引き起こす場合があり、添加剤の種類や量を把握することは重要です。このような添加剤の分析にLC/MSは有効です。

LC/MSによる添加剤の分析

プラスチック材料に用いられる添加剤は、GC/MSでは分析できない高分子量のものが複数混在しています。LC/MSでは、不揮発性で熱に弱い化合物でも分析ができることに加え、より高分子量の化合物に対しても有効です。

プラスチック材料中の添加剤
プラスチック材料中の添加剤

含まれる添加剤の種類の確認

添加剤を抽出処理し、LC/MSで測定。精密質量より作成した添加剤ライブラリ(350成分)を用いて、どのような添加剤が含まれているか確認し、マスクロマトグラムと比較し検出有無を判定します。

抽出液のベースピークイオンクロマトグラム
抽出液のベースピークイオンクロマトグラム

添加剤標準液のマスクロマトグラム

検出された添加材の標準液のマスクロマトグラム例
検出された添加材の標準液のマスクロマトグラム例

添加剤の定量

ライブラリ検索により検出が確認された各添加剤について定量することができます。

標準液(フェノール系酸化防止剤E)の検量線
標準液(フェノール系酸化防止剤E)の検量線

標準液の選択イオンクロマトグラムのピーク面積より検量線を作成し定量に用います。

【定量例】検量線から、抽出液中に含まれる添加剤濃度を定量
樹脂中の添加剤(フェノール系酸化防止剤E)濃度:120ppm
(抽出液中の濃度=610µg/Lから算出)

[ 更新日:2024/07/11 ]

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