SCMによる半導体キャリア分布観察Observation of Carrier Distribution in Semiconductors by SCM

SCMは半導体のキャリア分布を2次元で可視化できる手法で、SPMの応用の一つです。

原理

SPMの導電性プローブ、半導体表面の酸化膜と半導体との間でキャパシタが形成されます。
このキャパシタに電圧を印加するとキャリア濃度に応じて静電容量が変化します。
SCMはこの容量変化を測定することにより、キャリア濃度を可視化する手法です。

SCM: Scanning Capacitance Microscope
   (走査型静電容量顕微鏡)
SPM: Scanning Probe Microscope
   (走査型プローブ顕微鏡)

SCM原理図
SCM原理図

特徴

  • P層・N層の判定可能1)
  • キャリア濃度に応じた面内分布を観察可能2)
    ※比較用試料と同時測定による試料間比較となります。
  • 光の影響(内部光電子効果・光起電力)の排除により正確に観察
    ※観察時にレーザをOFFして観察することができます。
  • 分解能:20nm
  • 検出可能な濃度1)2):1015~1019atoms/cm3
  1. アニール処理など活性化処理を行なっていない試料では、SCM信号が検出されない場合があります。SIMS(活性に関係なく元素を検出)や、それに基づいたシミュレーションとは、結果が一致しない場合があります。
  2. SCM信号は相対値であり定量値を求めることはできません。低濃度および高濃度領域でSCM信号は弱くなり、濃度とSCM信号の強度は比例関係を示しません。
SCM装置外観
SCM装置

事例

SCM像、AFM像、SCM+AFM合成像
    SCM像       AFM像      SCM+AFM合成像
  • パワー半導体の拡散層の形状を断面方向からSCMで観察した事例です。
    P層はオレンジ、N層はブルーで表示しています。
    空乏層付近は黒くすることで、PNの境界を明瞭に確認できます。
  • 拡散層の幅や深さを測長することができます。
  • SCM観察と同一視野のAFM像を得ることができます。さらにSCM像とAFM像を合成することで、電極などとの位置関係を正確に知ることができます。

用途

  • Si半導体の特定箇所の拡散形状観察
  • SiCパワーデバイスの拡散形状のできばえ観察
  • 半導体素子の不具合箇所の拡散形状観察
  • 太陽電池の拡散形状の観察

[ 更新日:2022/03/30 ]

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