大型試料の切り出しとEBSD測定Cutting of Large Products, and EBSD Observation
IGBTなどの大型試料からの切り出し、精細な断面加工後にマイクロ~ナノスケールでの結晶組織を観察することにより、応力集中箇所の調査や合金層の同定を行います。
IGBTなどの大型試料からの切り出し、精細な断面加工後にマイクロ~ナノスケールでの結晶組織を観察することにより、応力集中箇所の調査や合金層の同定を行います。
切断機で切り出して外囲器を取り外し、試料表面のゲルを有機溶剤で除去します。
各材料・観察領域に合わせて、適切な断面作製を行います。
EBSDは試料表面近傍で回折された電子線のみで形成され、その深さは25kVの加速電圧でも40~50nmにすぎません。よって、コーティングなしで観察・分析を実施することが理想であり、絶縁物の観察・測定には低真空SEMを用います。
SEMで反射電子像を観察し、EBSD測定を行います。
Color Mapのワイヤが立ち上がる部分の同一グレイン内にグラデーションが見えます(点線楕円部)。
これは同一グレイン内で結晶方位変化が発生していることを示しており、粒内角度変動マップで、より詳細な情報が得られます。
粒内角度変動Mapで緑色の箇所は、結晶方位変化が発生している箇所であり、同箇所に応力がかかったことが分かります。
EDSと組み合わせて測定することにより、各相の分離を行い、合金層を同定することができます。
[ 更新日:2025/04/22 ]
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