熱重量・示差熱同時分析(TG-DTA)Thermogravimetry - Differential Thermal Analysis

熱重量・示差熱同時分析(TG-DTA)では、試料温度を変化させ、それに伴う重量変化と吸熱・発熱反応を同時に測定できます。材料の酸化・熱分解や脱水などの熱挙動の確認や、耐熱性評価などに有効です。

原理

  • 熱重量測定(TG)
    試料を加熱・冷却または一定の温度に保持し、その重量変化を温度または時間の関数で測定する手法。
  • 示差熱分析(DTA)
    試料と基準物質を同一炉内に対称的に配置し、加熱・冷却して、そのときの両者の温度差を時間または温度の関数で測定する手法。
  • 熱重量・示差熱同時分析
    (TG-DTA)

    1回の測定から同時にTGとDTAの2種類の情報を得て、試料の重量変化と吸熱・発熱反応を測定する手法。
装置概略図
装置概略図

特徴

  • 試料形態   :固体(粉末・フィルム・ブロックなど)および液体
  • 試料量    :数mg~
            (5.2mmφ×2.5mmの容器内)
  • 測定雰囲気  :基本設定 N2,Air
            対応可能 He
  • 温度     :室温~1,300℃
  • 昇温速度   :基本設定 20℃/min
            対応可能 0.1~40℃/min

用途

  • 材料の熱挙動の確認
  • カーボンナノチューブ(CNT)の純度および耐熱性評価
  • ポリマー(ゴムなど)の熱分解測定
  • セラミック用バインダーの熱分解測定
  • 樹脂中に含まれるフィラー量の調査
  • 活性化エネルギー測定

事例

樹脂製品中に含まれるフィラー量

ジアリルフタレート(DAP)樹脂製品中の樹脂量とフィラー量(ガラス繊維など)の比率が確認できます。

TG-DTA曲線(N2雰囲気)
TG-DTA曲線(N2雰囲気)

[ 更新日:2024/07/11 ]

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