イリジウム触媒の組成評価Composition Analysis of Iridium Catalysts

イリジウム(Ir)は、グリーン水素の製造に使用される固体高分子(PEM)型水電解の触媒などに用いられています。非常に希少な金属であることから、使用量の低減を目的とした開発が進んでおり、イリジウムの定量分析が求められています。ここでは、イリジウム触媒の評価事例をご紹介します。

イリジウム(Ir)触媒の評価

当社では様々な試料形態に対し、適切な前処理により完全溶液化を行い、高精度にIrの含有量や不純物成分を評価できます。

Irは難分解性物質

Irは、化学的に非常に安定であり、酸分解が困難な物質で、通常の酸分解では完全に溶液化できません

Point

完全分解、溶液化のためには、適切な融剤、酸の選択、加熱温度・時間など、熟練した技術が必要です。

さまざまな試料形態における当社の分析実績
評価対象 評価事例
金属粉末 Ir含有量、金属不純物量
酸化物(IrO2)
合金(IrPt・IrRuなど)
組成比、酸素量、金属不純物量
有機錯体 Ir含有量
Ir担持カーボン触媒 Ir含有量、炭素量
Ir担持多孔質チタン Ir/Ti組成比
MEA(膜電極接合体) 電極膜からの剥離、Ir・Pt含有量

酸化イリジウム(IrO2)の定量分析結果



  • サンプル
    酸化イリジウム(IrO2)粉末
  • Ir・Ru定量
    アルカリ融解-ICP発光分光法


IrO2粉末
IrO2粉末
酸化イリジウムの分析結果
酸化イリジウムの分析結果

完全溶解させ、再現性のある結果が得られました。
また、Ru酸化物のほか、数mass%のOs(オスミウム)、および0.01~0.07mass%程度の金属不純物の含有が確認されました。

当社の強み

当社は、難分解性試料の完全溶液化に注力し、長年にわたる分析前処理の経験と高度な評価技術を有してます。
さまざまな形態のイリジウム触媒に対して高精度な分析・評価が可能なため、ご要望がありましたらお気軽にご相談ください。

[ 更新日:2025/10/31 ]

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