昇温脱離ガス分析(TDS)による水素アニール評価Evaluation of Hydrogen Annealing Process by TDS
半導体製造等において広く用いられる水素アニール評価の一環として、TDS(Thermal Desorption Spectrometry)にて測定した事例をご紹介します。
真空中で昇温しながら質量分析を行うことで、Ta板からの脱離ガス成分や水素の脱離温度などを確認することができました。
水素アニール有り/無しのTa板をTDSで分析しました。昇温しながら各試料からの脱離ガスを真空計でモニターすることで総脱離ガスの挙動を知ることができます。
水素アニール無しに対して、水素アニール有りの方が、総脱離ガス量は多く、約800℃付近(★)で最大になることが分かりました。
脱離ガスを質量分析することで、ガス種の同定や目的成分ごとの脱離挙動を知ることができます。
m/z:質量電荷比
水素アニール無しと比べて、水素アニール有りの方が水素量が増加していることが判明しました。
また、800℃付近で脱離ガス量が最大(★)となり、圧力プロファイルと一致しました。Ta板中へ吸収された水素の脱離を捉えていると推測されます。
水素アニール有り/無しでの脱離挙動が異なることが判明しました。
※質量指定分析により水素などの定量も可能です。
[ 更新日:2025/06/19 ]
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