医薬品分析サービス 3 LC/MSによるリポソームの組成分析 Composition Analysis of Liposome by LC/MS 評価に用いたリポソーム リポソーム構成成分の組成 製剤の品質管理として、リポソームの脂質組成や不純物成分の把握が求められています。 今回、リポソームにおける構成成分の組成および保管期間による経時変化を把握することを 目的として、液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)にて測定した事例をご紹介します。 ◆BPI(Base Peak Ion)クロマトグラム DSPC 0.5μg/mL相当 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 100 0 % 3.81 PSPC 0.5μg/mL相当 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 100 0 % 3.69 DSPE-PEG2000 1μg/mL相当 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 100 0 % 3.36 CH 10μg/mL相当 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 100 0 % 3.15 O O O O O O O ON+ P O O O O O O O ON+ P O O O O O O O O- NH P O O On HO ◆定量結果(mol%) リポソーム構成成分の組成が 明らかになりました 各成分の分離に成功 リポソームの経時変化 ◆BPIクロマトグラムとフラグメント解析による推定構造式 経時変化により、CHが消失し、酸化体が生成していることが分かりました 当社ではリポソーム製剤の品質管理におけるLC/MSの活用に取り組んでいます 125 mM (NH4)2SO4aq. 125 mM (NH4)2SO4aq. 調製後 リポソーム構成成分 • リン脂質:HSPC (DSPC+PSPC)1) • PEG修飾剤:DSPE-PEG20002) • コレステロール(CH)3) 試料ご提供元:千葉大学大学院薬学研究院製剤工学研究室東先生 min min min min リポソーム 約1年経過後 リポソーム 調製直後 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 % % 3.18 2.48 HO HO O 推定構造式 ※酸素の結合位置は一例 保管 経時変化による CHの変質を確認! 不純物成分 min min 24-032(1) 1) hydrogenated soybean phosphatidylcholine 1,2-Distearoyl-sn-glycero-3-phosphocholine 1-Palmitoyl-2-stearoyl-sn-glycero-3-phosphocholine 2) 1,2-distearoyl-sn-glycero-3-phosphoethanolamine- N-[methoxy(polyethylene glycol)-2000 3) Cholesterol 0 20 40 60 80 100 120 37.1 40.0 40 62.9 60.0 60 7.3 6.6 5 含有量(mol%) CH HSPC(DSPC+PSPC) DSPE-PEG2000 調整1回目 調整2回目 理論値
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