3次元アトムプローブ解析事例集

3次元アトムプローブ解析事例集 2 21-102(1) SiO2 High-k Gate Fin 3次元アトムプローブ(3DAP) 3 Dimensional Atom Probe (Atom Probe Tomography) 原理 特徴 3DAP(3次元アトムプローブ)は、微小領域において原子レベルの空間分解能と高い検出感度 を有し、得られたデータから任意領域の抽出・解析を行うことで、鉄鋼などの結晶粒界における 微量元素の分布や、半導体などの薄膜積層膜の界面評価などに適した分析手法です。 先端径100nm程度の先鋭な針状試料に~10kV程度の 正電圧をかけると、試料最先端で高電界となり電界蒸発 現象1)が発生します。 電界蒸発したイオンは2次元検出器 によって原子配列が特定されます。 また、検出器に到達す るまでの飛行時間からイオン種も同定されます。 このよう にして個々に検出されたイオンを深さ方向へ連続的に検 出し、検出された順番にイオンを並べる(データを再構築 する)ことで3次元の原子分布が得られます。 試料の元素情報と3次元構造を原子レベルで解析 できる手法で、二次イオン質量分析(SIMS)並みの感度 と透過型電子顕微鏡(TEM)並みの空間分解能をもつ 3次元解析手法です。 また、得られたデータにおいて 任意領域の抽出・解析が可能で、お客様のご要望に 合わせ、さまざまな解析データをご提供します。 • 高い空間分解能と質量分析による原子レベルの3次元構造の解析 • ナノレベルの界面・クラスタ・粒界などへの元素分布の解析 1) 電界蒸発:試料表面の原子が正イオン化し表面から脱離する現象 3DAP SIMS TEM 3次元イメージ 可 限定的 限定的 空間分解能 x,y 0.5nm 1μm~ 0.2nm z 0.2nm 0.3nm 0.2nm 検出限界 100ppm 1ppb 1,000ppm 3DAPの基本原理図 or HV: High Voltage 針状試料 先端φ50~100nm HV HVパルス 原子を一つひとつ分析 高電界 レパ ール ザス 2 次元 検出 器 用途 半導体デバイス・化合物半導体・太陽電池・金属材料・セラミックスなどに適用します。 適用実績 • 半導体デバイスにおける不純物分析 • GaN-SBDのリーク転位へのドーパント偏析分析 • GaN-LEDのMQW異常箇所の観察 • GaAs系LDにおけるwell層の分析 • Nb3Al超電導体の積層欠陥分析 • Ni基超合金のγ相組成分析 • EBSDで判別したステンレス異相粒界の元素偏析 • Cu合金中の析出物、粒界偏析分析 • 鉱物焼結体の粒界偏析分析 • セラミック焼結体の粒界偏析分析 • セラミックコンデンサの誘電体/電極界面への元素偏析分析 など Fin型ト 模ラ 式ン 図ジスタの PMOSの3DAP像 60 50 40 30 20 10 0 0 20 40 60 80 100 120 140 160 (nm) STI STI Si基板 Fin ●Si ●O ●Hf ●Ti Hig + h-k Metal gate 3DAP 3DAP・SIMS・TEMの比較

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