3次元アトムプローブ解析事例集

3次元アトムプローブ解析事例集 EBSDを組み合わせた針状試料作製 ステンレス鋼(SUS329)の表面のEBSD観察から特定の結晶粒を選択し、その境界がアトムプローブ分析範囲に 入るようにEBSD観察を行いながら、針状試料を作製しました。 3DAPによる境界解析 3DAP(3次元アトムプローブ)はナノサイズの原子配置を分析することが可能で、EBSD(電子 後方散乱回折)は微小なサブミクロン領域の結晶方位解析を行うことが可能です。 これらの手法 の組み合わせにより、特定の結晶粒の組成や境界偏析を評価しました。 EBSDを用いた鉄鋼材料の3DAP分析 EBSD and APT Analysis of Steel Materials α相/γ相境界を狙ったアトムプローブ用針状試料作製過程 境界付近の濃度プロファイルを作成した結果、α相/γ相境界において、Cなどの偏析および、その濃度が明らか になりました。 3DAP測定による特定境界の評価 境界に対して直交方向の濃度プロファイル 0 1 2 3 0 20 40 60 80 0 10 20 30 40 【Fe,Cr,Ni】(atomic%) Distance (nm) Fe Cr Ni Si Cu Mn Mo C P B V α相 γ相 境界 【Si,Cu,Mn,Mo,C,P,B,V 】(atomic%) SEM像 試料表面のSEM像 相分布図 相分布図 SEM像 相分布図 10μm 500nm 100nm 反射EBSD観察 透過EBSD観察 α相 γ相 境界 Iron bcc Iron fcc 全検出元素表示 C原子表示 Mo原子表示 20 30 40 -40 -30 -20 -10 0 10 0 20 40 60 80 100 120 140 (nm) 0 20 40 60 80 100 120 140 20 30 40 -40 -30 -20 -10 0 10 (nm) 0 20 40 60 80 100 120 140 20 30 40 -40 -30 -20 -10 0 10 境界 (nm) C Si Fe P Cr Mn Cu B Al V Mo Ni α相 γ相 19-047 18 α相:体心立法格子(bcc) γ相:面心立法格子(fcc)

RkJQdWJsaXNoZXIy NDY3NTA=