医薬品の熱安定性評価Thermal Stability Evaluation of Medicine

医薬の熱物性をTG-DTAで測定すると同時に、発生するガス種を質量分析で推定します。
熱反応の温度、質量変化、吸発熱の有無と、各反応温度領域で発生するガス種から、どのような熱反応が生じているかを推測できます。

TG-DTA/MSの原理

  • 熱重量測定(TG)
    試料を加熱しながら重量変化を測定することで、熱分解・酸化・脱水などの質量変化を伴う反応の温度が分かります。
    また、質量増減の定量的な測定が可能です。
  • 示差熱分析(DTA)
    試料と基準物質を同一炉内へ対称に配置して加熱しながら両者の温度差を測定し、温度差の変化から、融解・熱分解などの吸発熱反応の有無が分かります。
  • 質量分析(MS)
    質量分析により、発生したガス種の推測ができます。
TG-DTA/MSにより検出できる主な現象
TG-DTA/MSで検出できる主な現象

TG-DTA/MSによる市販の錠剤の評価

TG-DTA/MSによる市販の錠剤を評価

包装された錠剤を60℃の大気環境下で6時間放置した後、錠剤を取り出して分析しました。110℃近傍にCO2の発生が見られます。これは、大気中のCO2が錠剤に吸収されものが放出されたか、あるいは、酸化によりCO2が生成したと考えられます。

[ 更新日:2024/02/27 ]

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