ナノマテリアル作業環境評価Working Environment Measurement for Nanomaterials

ナノマテリアルの製造・加工工程では、安全上の観点から、許容ばく露濃度以下の作業環境が求められます。許容ばく露濃度は質量濃度で定義されており、作業環境の評価には質量濃度を測定できる手法が必要です。

評価の必要性

ナノマテリアル作業環境評価の必要性

ナノマテリアル作業環境の評価手法

手法 簡易性 正確性 許容ばく露濃度
との比較
用途
パーティクルカウンター × × 日常環境管理
捕集して定量分析 × 定期環境評価
捕集してSEM観察 × × ナノマテリアルの有無

ナノマテリアル作業環境の定量化技術

気中吸引捕集
ナノ粒子 許容ばく露濃度(µg/m3) 定量下限 1)(µg/m3)
CNT   30 2) 3
フラーレン 390 2) 3
酸化チタン 600 2) 4
  10 3) 0.02

1) 2L/minで60min吸引捕集(120L)した場合の値
2) 中西準子 編(2011) ナノ材料リスク評価書 -カーボンナノチューブ(CNT)
  最終報告版:2011.8.17,NEDOプロジェクト(P06041)
  「ナノ粒子特性評価手法の研究開発」
3) 日本産業衛生学会(2005年版)

事例 カーボンナノチューブの環境測定

カーボンナノチューブ(CNT)は、アスベストに似た特徴的な構造から人体への健康影響が懸念されています。2009年に厚生労働省の通達により、CNTの製造・加工などを行う事業所は、作業員へのばく露防止や事業所外への排出防止などの予防的対策が求められています。当社では、ご要求に合わせたCNT環境測定をご提案します。

CNT気中濃度測定

サンプリングしたCNTを加熱分離前処理によりCNT以外の炭素成分と分離後、CNTを炭素量として濃度測定します。許容ばく露濃度(30µg/m3)2) に対して、作業員および作業場のばく露状況を十分確認できます。

CNT気中濃度測定の流れ
サンプリングデザイン例

CNT分析事例

加熱分離-炭素分析法によるCNTの測定(定量下限値 0.3µg)
加熱分離-炭素分析法による
CNTの測定(定量下限値 0.3µg)
加熱分離-炭素分析法によるCNTの測定(定量下限値 0.3µg)
CNTの検量線

[ 更新日:2024/02/27 ]

分析に関するお問い合わせ

お問い合わせ

よくあるご質問

依頼に関するお問い合わせ

入力フォームはこちらから

電話番号・メールアドレス

トップに戻る