二次イオン質量分析 (SIMS) 受託分析サービス
二次イオン質量分析 (SIMS) 目 次 二次イオン質量分析 (SIMS) 浅い不純物注入プロファイルの精確な評価 高濃度層から下層膜への不純物拡散評価 高機能自動化SIMS 高性能磁場型SIMS 3DAP・STEM・SIMSによるLED複合分析 ウェーハベベル評価技術 SiCMOSFETのデバイス解析 SiCn-バッファ層の窒素濃度分析 GaNゲート酸化膜の不純物分析 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P2 ~ P5 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P6 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P7 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P8 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P9 ~ P10 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P11 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P12 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P13 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P14 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P15 略語 3DAP (APT) AFM EDS SEM SIMS sMIM STEM TEM TOF-SIMS : 手法・装置名 :3 Dimensional Atom Probe (Atom Probe Tomography) (3次元アトムプローブ) :Atomic Force Microscope (原子間力顕微鏡) :Energy Dispersive X-ray Spectroscopy(エネルギー分散型X線分光) :Scanning Electron Microscope (走査電子顕微鏡) : Secondary Ion Mass Spectrometry(二次イオン質量分析) :Scanning Microwave Impedance Microscopy (走査型マイクロ波インピーダンス顕微鏡) : Scanning Transmission Electron Microscope (走査透過電子顕微鏡) : Transmission Electron Microscope (透過電子顕微鏡) :Time of Flight - Secondary Ion Mass Spectrometry (飛行時間型二次イオン質量分析) 1
二次イオン質量分析 (SIMS) 2 20-105 二次イオン質量分析 (SIMS) Secondary Ion Mass Spectrometry 原理 特徴 真空中で固体表面にCs+やO2 +などの一次イオンを照射すると、試料表面から電子・中性粒子・イオンが弾き 出されます(スパッタリング)。 試料から放出された二次イオンの質量を分析することにより、元素の種類と その濃度を明らかにします。 質量分析では、干渉・妨害するものがほとんどないため(イオン種同士の干渉を除く)、 非常に高感度な分析が可能です。 また、イオン照射により試料が次第に削れていくため、連続的にデータを取得 することにより深さ方向分析ができます。 質量分析計には、磁場型・四重極型・飛行時間型などの種類が あり、分析の目的に応じて使い分けます。 比較項目 磁場型SIMS 四重極型SIMS 飛行時間型SIMS 分析元素 全元素(H~U) 有機分子 感度 ◎ ○ △ 質量分解能 M/ΔM ~10,000 ~300 ~11,500 絶縁膜 ○ ◎ ◎ 定量分析 ○ ○ △ 深さ分解能 ○ (5nm~) ◎ (1nm~) ◎ (1nm~) 極表面分析 △ ○ ◎ 分析領域 ~60μmφの範囲 (最小8μmφ) 100μm×100μmの範囲 (最小30μm×30μm) 数十~500μm2 最大試料サイズ 1cm×1cm 1cm×1cm ~200mmウェーハ マスク 各種SIMSの比較 • 磁場型SIMS • 四重極型SIMS • 飛行時間型SIMS 高感度が要求される不純物の評価に用います。 深さ方向分解能が要求される評価や、絶縁膜を含む 多層膜の評価に用います。 極表面にある極微量物質の分子構造レベルの評価、 表面の有機物などの汚染状態や微小異物の評価に 用います。 一次イオン 二次イオン 中性粒子 二次イオン放出模式図 二次イオン質量分析(SIMS)は、ppbレベルの極微量不純物元素を同定・定量できる非常に 高感度な分析手法です。 スパッタリングしながら測定するため、膜中の不純物の深さ方向分布を 得ることができます。
二次イオン質量分析 (SIMS) 3 20-105 • Si同位体超格子の深さ方向分析 Si同位体超格子[28Si/30Si]について評価しました。 本評価では、低エネルギー条件により、約2nmの 深さ方向分解能が得られています。 一次イオン照射エネルギーを下げることにより、 ミキシング等の影響を抑えて高い深さ方向分解能を 得ることができます。薄膜の積層や急峻な不純物分布 に対して、より真に近い分布情報が取得可能です。 ■試料ご提供元 慶応義塾大学理工学部 伊藤公平グループ 様 30Si 28Si 0 10 2030 40 50 60 70 8090 100 500 400 300 200 100 0 Depth (nm) Secondary Ion Intensity (kcounts/s) 低エネルギー条件で約2nmの 深さ方向分解能が得られています 事例2 Si基板 試料構造 Si同位体超格子 [28Si/30Si]×18cycle Si同位体超格子の深さ方向分析 SiO2 FSG Si基板 1E+18 1E+19 1E+20 1E+21 1E+22 1E+00 1E+01 1E+02 1E+03 1E+04 1E+05 1E+06 F Concentration (atoms/cm3) Secondary ion intensity (counts/s) Depth (μm) O F Si C FSG膜中からの F拡散を正確に 評価できます 0 0.5 1.0 1.5 SiO2 FSG Si基板 • 絶縁物中のFの深さ方向分析 絶縁物中のF分布について評価しました。 Fが下層のFSG膜(Fを添加したSi酸化膜)から上層 のSiO2膜へ拡散していることが分かります。 絶縁物中においても、チャージアップを防ぎながら、 不純物分布の評価をすることが可能です。 試料構造 Fの拡散 絶縁物中のFの深さ方向分析 ※元素の横の矢印は参照する縦軸を示しています 事例1
二次イオン質量分析 (SIMS) 4 20-105 1E+14 1E+15 1E+16 1E+17 1E+18 1E+19 1E+20 1E+21 0.0 1.0 2.0 P Concentration (atoms/cm3) Depth (μm) 10 15 20 25 30 35 1E+15 1E+16 1E+17 1E+18 1E+19 1E+20 1E+22 1E+23 11B Concentration(atoms/cm3) Depth (nm) 250eV 350eV 500eV Sample: B 200eV Implanted Si Wafer SIMS measurement Primary Ion: O2 + Energy: 250eV・350eV・500eV 0 5 1E+21 事例3 事例4 • 高質量分解能によるSi中31Pの深さ方向分析 Si中にイオン注入された31Pについて評価しました。 Si中における31Pは、質量数の近接した30SiH、29SiH 2、28SiH 3が妨害イオンとして存在することから、通常の測定 では真の値より高く検出されてしまいます。 磁場型SIMSでは、これらの妨害イオンを高質量分解能(M/ΔM~10,000 1万分の1の質量差識別) で分離することによって、31Pについて真の分布評価が可能です。 質量数 (mass) 29SiH 2 28SiH 3 Intensity (count/s) 30SiH 30.99 31.01 31.03 106 105 104 103 102 101 100 • 極表面にドーピングされたBの深さ方向分析 極表面にドーピングされた浅いBの分布について、 3つの一次イオンエネルギー条件[250/350/500(eV)] にて評価しました。 急峻な分布領域(~10nm)において、350eV、500eV ではBが深さ方向に押し込まれており、250eVと比べて 深さ方向分解能が不十分であることが分かります。 実試料の分布に適した一次イオンエネルギー条件の 選定が必要です。 31P -通常の測定 -高質量分解能 質量数の近接した30SiH, 29SiH2, 28SiH3を高質量分解能 で分離し31Pを分析できます 高質量分解能 における31P 通常の測定における31P 質量数31.01付近の質量スペクトル 高質量分解能による31Pの深さ方向分析 極表面にドーピングされたBの深さ方向分析
二次イオン質量分析 (SIMS) 用途 • イオン注入された不純物の深さ濃度分布評価 • 膜中の軽元素不純物、金属汚染の評価 • 多層膜構造における層構成、元素の拡散や界面偏析などの評価 • 各種化合物半導体における不純物分布評価 5 事例5 • パワーMOS基板中の軽元素評価 パワーMOS製品において、基板中で結晶欠陥の原因となる軽元素(H,C,N,O,F)について評価しました。 市販品のパワーMOS製品を分解してチップを取り出し、上層膜を除去後に基板表面からSIMSによる分析を 行いました。H, N, Fは検出下限値レベルであるのに対して、C, Oは基板中に含まれることが分かります。 このように、SIMSは材料中の軽元素、特にHについて評価可能な数少ない手法の一つです。 パワーMOS外観 チップ取り出し パワーMOS基板中の軽元素評価 1E+00 1E+01 1E+02 1E+03 1E+04 1E+05 1E+06 1E+15 1E+16 1E+17 1E+18 1E+19 1E+20 1E+21 0 2 4 6 8 10 12 Secondary Ion Intensity (counts/sec) Concentration (atoms/cm3) Depth (μm) Epi Sub 検出下限 HO FC N ←H ←F ←C As→ ←O ←N Si→ ※元素の横の矢印は参照する縦軸を示しています 20-105
二次イオン質量分析 (SIMS) 6 20-111 特徴 SIMSによる深さ方向分析では、試料表面近傍の浅い領域においてスパッタ率が試料内部より も高いために、クレーター深さから換算した場合の深さ軸は真値からのずれを生じます。 当社では、『ISO 23812:2009』に準拠した、浅い深さ方向分布(Si)の深さ校正法の導入により、 深さ軸が精確(高真度・高精度)な評価が可能になりました。 分析深さ:Di Di = r ti + L (式1) ti r L :任意の分析点のスパッタ時間 :スパッタ率 :シフト距離 多層デルタドープ試料(B)の深さ方向分布 【TEM校正試料】 極表面に注入されたBの深さ方向分布 【深さ校正有:精確な深さ評価が可能】 Boron concentration (atoms/cm3) Depth (nm) 深さ分布のシフト距離 スパッタ率 Boron ion intensity (counts/s) Depth (nm) Sputtering time (s) 0 4 8 12 16 20 24 1E+05 1E+04 1E+03 1E+22 1E+21 1E+20 1E+19 1E+18 1E+17 0 5 10 15 20 ー深さ校正無 ー深さ校正有 0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 TEM観察で各層の深さを校正された多層デルタドープ試料を 使用することで、Si表面近傍の浅い領域における精確な深さ 校正を行います。 多層デルタドープ試料の深さ方向分布(左下図)から、試料内部 のスパッタ率、表面近傍での増速スパッタ効果による深さ方向 分布のシフト距離を求め、式1に従って深さ軸を校正します。 右下図に、極表面に注入されたBの深さ方向分布を示します。 このように、表面付近の浅い不純物注入プロファイルについて 精確な深さ評価が可能になります。 浅い不純物注入プロファイルの精確な評価 Accurate Evaluation of Impurity Implantation Profiles near Surface
二次イオン質量分析 (SIMS) 7 20-106 高濃度層から下層膜への不純物拡散評価 Evaluation of Impurity Diffusion from High-Concentration Layer to Underlayer Film Backside SIMS原理 SIMS分析において、高濃度層から下層膜への不純物拡散を評価する際には、表面の凹凸や スパッタエッチングに伴い、高濃度層からのクレーターエッジ効果やノックオンの影響を受ける ことがあります。 これらの影響を受けない評価方法として、基板側からSIMS分析を行うバックサイド SIMS(Backside SIMS)があります。今回、Backside SIMSによりFが添加されたSiO2膜(FSG膜) から下層SiO2膜へのFの拡散分布を評価しました。 裏面側のSi基板を研磨して薄くすることにより、裏面側からアプローチできるようにします。 Si基板の残厚を制御して薄膜化することや、パターン付試料の任意領域を薄膜化すること、SiO2層などのSiの エッチングを選択的に停止させる層がある場合には、ウェットエッチングによりSi基板部分すべてを除去すること も可能です。 SiO2 ガラス基板 Backside SIMSの概念図 裏面研磨 Si基板 ガラス基板 ガラス基板 深さ方向分解能を保持しつつ、 高感度で分析が可能 SiO2 SiO2 Si基板 接着 Si膜厚 <500nm Backside SIMS ウェット エッチング Si基板を完全 に除去 Backside SIMS Backside SIMS分析の結果から、Frontside SIMS分析 において見られたFSG膜(Fが添加されたSiO2膜)と下層 SiO2膜界面付近のF分布[矢印(1)]は、高濃度層の影響で あることが分かります。 また、下層SiO2膜からSi基板におけるF分布[矢印(2)]は、 深い領域まで測定した際に生じる、面荒れに伴う深さ方向 分解能の低下であることが分かります。 この他にも下記のような評価において、Backside SIMS が有効です。 • 表面側に厚い積層構造を有する試料の基板付近の評価 • 表面に凹凸が存在する試料の下層膜の評価 • メタル膜と下層膜界面の評価 1E+18 1E+19 1E+20 1E+21 1E+22 1E+23 1E+24 0 0.5 1 1.5 2 2.5 Depth (μm) F Concentration (atoms/cm3) (1) (2) Frontside SIMS 分析方向 Backside SIMS 分析方向 SiO2 FSG SiO2 Si基板 FSG膜と下層SiO2膜界面のF(フッ素)の拡散評価
二次イオン質量分析 (SIMS) 高機能自動化SIMS High Performance Automatic SIMS 二次イオン質量分析(SIMS)は、全元素に対して高感度かつ高質量分解能測定での深さ方向 分析が可能です。 さらに当社では、試料導入から分析までの自動化機能を加え、高精度な自動 測定が可能になりました。 それによって、短期間で回答が求められる半導体デバイスなどの プロセス開発や不良解析への迅速なフィードバックを行うことができます。 特徴 • 高感度測定 ・ Ag,In,Sbなどの重元素の高感度測定が可能 • 高質量分解能測定 ・ M/ΔM=~10,000 ・ SiやSiO2中のP,Al,Fe,Niなどの汚染量評価が可能 • 高い繰り返し精度での自動測定 ・ 試料入れ替え不要のため、短期間での対応が可能 ・ 全自動ストレージチャンバー搭載:自動化された試料搬送系 ・ 測定可能試料数:最大24個(連続測定) ・ 格納式Cs+銃:Cs+/O2 + 銃の自動切り替えにより、多様な分析に対応可能 装置外観 全自動ストレージチャンバー外観 自動測定回数 測定ドーズ量 1 7.84E+13 2 7.87E+13 3 7.86E+13 4 7.84E+13 5 7.96E+13 6 7.92E+13 7 7.96E+13 8 7.85E+13 9 7.85E+13 10 7.95E+13 11 7.95E+13 12 7.99E+13 RSD (%) 0.71% 高い繰り返し精度での自動分析 抽出した領域の深さ方向分布 二次イオンイメージ Pプロファィル 0 1 2 3 4 5 6 7 8 Depth (μm) 1E+21 1E+20 1E+19 1E+18 1E+17 1E+16 1E+15 1E+14 Concentration (atoms/cm3) データ 抽出領域 約60μm 約60μm 49 0 Specie: 31P スパッタ領域の二次イオンイメージ から、分析後に任意領域1)の深さ 方向分布の抽出が可能 1) 最小:数μm×数μm • 微小部分析 ・ Bプロファイル Concentration (atoms/cm3) Depth (μm) 1E+20 1E+19 1E+18 1E+17 1E+16 1E+15 1E+14 1E+13 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 15-036(7) 8
二次イオン質量分析 (SIMS) 高性能磁場型SIMS High Performance Magnetic Sector SIMS 特徴 (1) 高感度測定(高い透過率) • Ag,Hf,Ru,Ta,Wなどの重元素が高感度で測定が可能 (2) 高質量分解能(M/ΔM=~10,000) • Si,SiO2中のP,Ge,Ni,Co,Alなどが高精度で測定が可能 (3) 極低エネルギー分析(100eV)から通常分析まで様々な測定が可能 • 極浅領域の深さ方向分析に特に有効 (4) 高輝度イオン銃搭載(RFプラズマ酸素イオン) (5) 高い繰り返し精度での自動測定、測定可能試料数25個 (6) 一次イオン(酸素)および吹付けに同位体酸素18O2の利用が可能 • 界面効果を抑制する測定にて、SiO2/Si材料などの界面位置を 特定することが可能 SIMSは、すべての元素を高感度で深さ方向分析できる装置です。 低エネルギー分析でも 高感度かつ高質量分解能分析が可能な高性能SIMSによって、難易度の高い、極浅領域に おける高精度な測定が可能となりました。 これにより、微細化や材料の多種多様化が進む 半導体デバイスへ適用できるようになりました。 高感度・高質量分解能・高深さ方向分解能の三つの特徴を備えるSIMS 極低エネルギーイオン照射による分析 高い繰り返し測定精度(O2 + 500eV) 1E+01 1E+02 1E+03 1E+04 1E+05 1E+06 1E+07 1E+16 1E+17 1E+18 1E+19 1E+20 1E+21 1E+22 0 20 40 60 80 100 120 140 Depth (nm) Boron Repeatability RSD=0.53% (Cross holder) 不連続で10測定 B Concentration (atoms/cm3) Si Secondary Ion Intensity (counts/s) Silicon P Concentration (atoms/cm3) 1E+17 1E+18 1E+19 1E+20 1E+21 1E+22 1E+23 0123456789101112 Depth (nm) Phosphorus 150eV 250eV 150eVの極低エネルギー照射で より正確な分布 ※装置写真ご提供元:アメテック株式会社 カメカ事業部 様 14-069(7) 9
二次イオン質量分析 (SIMS) 10 14-069(7) 各種機能 RFプラズマO2ソース 微小部分析(チェッカーボード機能) スパッタ全領域の二次イオン像の投影イメージ より、測定後に任意領域の深さ分布を抽出 Oxygen Leak法 • 界面効果の抑制 • 二次イオン収率の安定 • 一次イオンによるスパッタ表面の面荒れ抑制 高精度自動測定 試料ホルダー (25window) Window run B dose (x1E+14cm-2) #1 9.45 #2 9.50 #3 9.60 #4 9.56 #5 9.45 #6 9.70 #7 9.51 #8 9.47 #9 9.63 #10 9.45 #11 9.48 #12 9.70 Std. dev (σ) 0.62% 自動測定でも試料間で高い繰り返し精度を実現 Boron Dose Repeatability 36°O2 Ion gun O2 +: 0.1-10keV RFプラズマソース 60° Cs Ion gun Cs+: 0.15-13keV ※装置画像ご提供元:アメテック株式会社 カメカ事業部 様 酸素ガスを試料表面に吹付けて表面の酸素 濃度を飽和させる方法 RFプラズマソース外観 Primary O2 Leak 20μm 異種材料膜でも、より正確な分布を取得可能 周辺部の影響を軽減し、微小領域(20μm)でも より正確な分布を取得可能
二次イオン質量分析 (SIMS) 19-050(2) 11 3DAP・STEM/EDS・SIMS分析結果 アイランド構造を有する緑-黄色発光LEDを分析した結果、Mgアクセプタのクラスタ形成および拡散・結晶⽋陥 偏析・アイランド構造の形状が分かりました。 (本検討は、東京大学先端科学技術研究センター 杉山先生との共同研究により行われたものです) アクセプタ SLs ADF : GaNをp型化する不純物 : 超格⼦ : Annular Dark Field (環状暗視野) 20nm 20nm M In g Al N Ga 結晶欠陥を可視化 Mgクラスタ形成を可視化 3DAP STEM/EDS 3DAP像 ADF像20nm p-AlGaN AlN/InGaN/AlN SLs p-GaN GaN アイランド構造および超格子構造を可視化 SIMS 深さ方向分析 Depth (nm) Al → ← Mg Ga → In → Secondary Ion Intensity (counts/s) Concentration, Mg (atoms/cm3) 0 50 100 150 200 1E21 1E20 1E19 1E18 1E17 1E16 1E6 1E5 1E4 1E3 1E2 1E1 AlN/InGaN/AlN SLs GaN p-GaN p-AlGaN Al Mg In 20nm ア イ等ラ濃ン度ド面構法造にのよ可る視 化 In Al Mg : 6 :12 : 0.3 Mgの拡散を確認 20nm 化合物半導体は、発光デバイスや電子デバイスなどに幅広く用いられています。 これら デバイスの開発において、構造・界面急峻性・結晶欠陥、不純物の分布や濃度などの制御は、 デバイスの特性や信頼性向上に不可欠となっており、3DAP・STEM/EDS・SIMSを用いて複合的 に分析しました。 atomic% atomic% atomic% 20nm Al In 3DAP・STEM・SIMSによるLED複合分析 3DAP (APT), SIMS and STEM Combination Analysis of LED Devices
二次イオン質量分析 (SIMS) 12 ウェーハベベル評価技術 Quantitative Evaluation of Wafer Bevel Section by D-SIMS ウェーハベベル部の成分評価は一般的にTEMやTOF-SIMSで行われていますが、これらの 手法ではいずれも感度や定量に制限があり、微量の成分評価は困難とされてきました。 今回、 新たに開発した専用治具を用いることで、感度・定量に特化したSIMS(D-SIMS)にて高精度に 成分評価する手法を確立しました。 高い深さ方向分解能を得るには、測定面 の法線方向に検出器が位置する必要があり、 ベベル部においては測定面を検出器方向に 傾ける必要があります。 Bデルタ層のベベル部近傍でのB深さ分布を 調査しました。 成膜境界を中心に取得した Imaging像から、成膜部境界を挟んで選択 した抽出領域〔(1)~(5)〕のDepth profileを 作成し比較した結果、以下が分かりました。 Detector 90° ×Detector 90° Detector 90° Fix Wafer Film Schematic diagram of wafer bevel Boron delta layer×3 Si Boron Imaging area 250μm角 Bevel side↑ ( ( 1 2 ) ) ( ( 3 4 ) ) (5) 1E+18 1E+19 1E+20 1E+21 0 10 20 30 (nm)Boron Depth profiles (5) (4) (3) (2) (1) 2 1 技術概要 分析事例 2 1 3 Layer Schematic diagram of Boron delta layer 1E+21 1E+20 1E+19 1E+18 (nm) atoms/cm3 3 10 20 30 0 Imaging ↓ Depth profile 傾けた不安定な状態の試料の位置ずれ・検出 安定性の低下を防止するために、専用治具で 固定します。 以上により、 測定位置を高精度かつ自由度高く選択する ことができます。 ▶ベベル側に向かって各Si層が薄膜化して いる(Bピーク位置シフトより) ▶成膜部境界付近ではlayer1-3間でBの拡散 が生じている〔(1),(3)〕比較より) ▶成膜端部ではBがフラットに分布する領域 が存在する〔(4)より〕 以上より、ベベル側に向かって各Si層の厚さ が薄くなり、端部でデルタ層との混合層が 形成されていると考えれられます。 ベベル部の各層内の位置や濃度を把握する ことができる本手法は、ベベル部膜剥がれ 原因となる成分評価などの半導体プロセス が抱える問題解決に貢献します。 23-033 D-SIMS: Dynamic SIMS (ダイナミックSIMS)
二次イオン質量分析 (SIMS) 13 SiCMOSFETのデバイス解析 Device Analysis of SiC MOSFET by SEM, STEM, sMIM and D-SIMS 断面観察 SiCデバイスの需要が高まるなか、その分析・解析技術に新たなアプローチが求められて います。 今回、SEM・STEM観察とsMIM+SIMS(D-SIMS)複合分析により、デバイスの構造や 局所的なキャリア濃度分布を明らかにしました。 お客様のご要望に合わせた分析・解析サービス をご提供し、製品開発の成功をサポートします。 キャリア濃度分布 N-buffer layer N-drift layer N-Substrate sMIM-dC/dV 像 sMIMキャリア濃度 D-SIMSプロファイル P type N type 5 μm15 10 /cm3 N-drift layer研磨加工 D-SIMS D-SIMSによる濃度校正 SEM観察像 1E+15 1E+16 1E+17 1E+18 1E+19 1E+20 atoms/cm3 sMIM-dC/dV像よりP/N領域が可視化されます。 これにより拡散層の位置関係、上層Al電極直下の 詳細な拡散層形状が得られます。 sMIMは信号と キャリア濃度に線形の関係があるので、任意の 位置のキャリア濃度分布が得られます。 定量精度の高いD-SIMSを用いて、sMIMから 得られた濃度を校正します。 D-SIMSは分析深さと 深さ方向分解能に負の相関があるので、buffer層 手前まで試料を研磨除去し、測定を行いました。 buffer層の窒素濃度を基準に濃度を校正し、 より信頼性の高いsMIMキャリア濃度分布が 得られました。 Aluminum Oxygen Nitrogen Silicon Titanium Carbon EDS像 2 μm Buffer layer Drift layer Substrate Bright Field STEM観察像 1 μm 1 μm 1 μm 1 μm 1 μm 1 μm 1 μm 23-038 D-SIMS: Dynamic SIMS (ダイナミックSIMS)
二次イオン質量分析 (SIMS) 14 SiCn-バッファ層の窒素濃度分析 Nitrogen Concentration Analysis of SiC n-Buffer Layer SiC MOSFETでは近年、オン抵抗対策のため、n-基板とn-ドリフト層の間に数百nmオーダの n-バッファ層が挿入されています。 n-バッファ層の評価では、深さ方向分解能を向上させるため、 上層に位置する数μmオーダのn-ドリフト層を薄膜化し、その表面を平坦化する必要があります。 今回当社にて、薄膜加工したSiC化合物の表面に高い平坦性をもたせる技術を開発しました。 それによりD-SIMSを用いてn-バッファ層厚・窒素(N)濃度を捉えることに成功しました。 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 0.0 10.0 μm μm nm SiC薄膜加工面AFM像 Ra: 算術平均粗さ 高い平坦性 (Ra=0.33nm) SiCMOSFET断面模式図 n-drift layer (~10μm) n-buffer layer (~100nm) n-substrate SIMS SiC薄膜加工 n-バッファ層近傍のSIMSプロファイル 1E+16 1E+17 1E+18 1E+19 1E+20 -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 Concentration(atoms/cm3) Depth(μm) n-drift layer n-substrate n-buffer layer N (薄膜加工あり) N(薄膜加工なし) n-バッファ層 層厚 : 120nm N濃度: 7E17atoms/cm3 120nm 7E17atoms/cm3 D-SIMS: Dynamic SIMS (ダイナミックSIMS) 24-014
二次イオン質量分析 (SIMS) 15 ゲート酸化膜 ~50nm GaN GaNゲート酸化膜の不純物分析 Impurity Analysis of Gate Oxide Film on GaN by D-SIMS GaNデバイスにおいて、ゲート酸化膜への前工程由来成分(不純物)の拡散は、絶縁性不良の 原因につながるため、その濃度分布や拡散源の特定が必要となります。 今回当社にて、薄膜加工したGaN化合物の表面に高い平坦性をもたせる技術を開発しました。 それによりD-SIMSを用いてゲート酸化膜上層側からの不純物拡散を捉えることに成功しました。 ゲート酸化膜近傍模式図 GaN薄膜加工面AFM像 • 洗浄 • エッチング など SIMS 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 0.0 10.0 μm μm nm Ra: 算術平均粗さ 1E+00 1E+01 1E+02 1E+03 1E+04 1E+05 1E+06 1E+07 1E+15 1E+16 1E+17 1E+18 1E+19 1E+20 1E+21 1E+22 0 20 40 60 80 100 Depth(nm) GaN F C H O 保護膜成分の影響 ゲート酸化膜のSIMSプロファイル H C F Concentration (atoms/cm3) O Secondary Ion Intensity (counts/sec) ゲート酸化膜 H, C : 成膜由来と推定 F : ドライエッチング成分由来と推定 前工程由来成分の拡散 →絶縁性不良の原因に GaN薄膜加工 D-SIMS: Dynamic SIMS (ダイナミックSIMS) 高い平坦性 (Ra=0.15nm) 23-118
二次イオン質量分析 (SIMS) 受託分析サービスの流れ 1 お問い合わせ 分析・解析について当社へご相談ください。 専門の営業担当がご対応します。 • URL: https://www.nanoanalysis.co.jp/ • E-mail: support@nanoanalysis.co.jp • TEL: 045-770-3471 2 お見積り 分析・解析の内容により、費用のお見積りをします。 ※お見積り記載内容および約款をご確認ください。 3 ご発注 お見積りの記載内容にご承諾いただける場合は、 営業担当にご一報ください。 必要な手続きなどお知らせいたします。 4 分析 分析・解析を実施します。 ご希望により、一次回答(速報)をします。 5 分析結果の ご報告 報告書をご提出します。 報告内容について、ご質問があれば説明します。 6 お支払い 報告書と同時に納品書・請求書をお送りします。 お支払いは、原則として銀行振り込みにてお願い します。
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