XRD分析による化合物同定Compound Identification by X-ray Diffraction

構成元素は同じで性状の異なる化合物は数多く存在し、元素分析ではそれらを識別することは原則できません。X線回折(XRD)では結晶構造同定により、構成元素が同じ性状で異なる化合物の識別が可能です。

原理

結晶に特定波長のX線が入射される場合、第1面と第2面のX線の散乱において青線部の航路差が生じます。その航路差は2d sinθに該当し、それが波長の整数倍であれば位相がそろうために散乱するX線に干渉が起こり、強め合います。この現象がXRDです。

XRDの原理
XRDの原理

特徴

  • 原子の周期性を検出
  • XRDパターンのデータベースとの照合などにより、 元素分析だけでは困難な化合物の同定が可能
  • リートベルト法が適用できる場合など、結晶相の定量が可能な場合もある
  • 絶縁物・有機物の測定が可能(非破壊分析)
  • 大気下も含め、様々な環境下での測定が可能
  • 内部に埋もれた物質の測定も可能
  • 測定領域は、サブmm~数cm

吸収性合成ハイドロキシアパタイト顆粒とフッ化物応用群のX線回折による解析

フッ化物応用前後での吸収性合成ハイドロキシアパタイト顆粒の回折パターン比較
フッ化物応用前後での吸収性合成ハイドロキシアパタイト顆粒の回折パターン比較

吸収性合成ハイドロキシアパタイト顆粒(※)について、フッ化物応用前後で回折パターンを比較しました。
フッ化物応用前には検出した可溶性Monetite(不純物)回折パターンがフッ化物応用後は消失しており、フッ化物応用により不純物が除去されたことが確認できました。

構成元素がほぼ同じで性状の異なる化合物が混在した場合でも識別可能です。

※OSTEOGEN®, IMPLADENT社, USA
試料ご提供元:神奈川歯科大学 口腔保健学分野 准教授 木本一成 様
データ掲載文献 : K. Kimoto et al., Journal of Oral Implantology, Vol.37-1, 2011.

[ 更新日:2022/03/30 ]

分析に関するお問い合わせ

お問い合わせ

よくあるご質問

依頼に関するお問い合わせ

入力フォームはこちらから

電話番号・メールアドレス

トップに戻る