材料から発生する腐食性ガスによる製品の寿命予測Prediction of Lifetime of Products caused by Corrosive Gasses

電子部品の配線・電極などの金属は、硫黄系ガスにより腐食して不具合に至ることが知られています。近年、これら腐食ガスの発生源として梱包材が注目されています。しかし、梱包材からどのくらいの時間をかけて腐食ガスが発生するなどの予測は困難です。
本手法では温度加速試験により、部材から発生する硫黄化合物量の計測を行い、その結果からアレニウスの式に基づいて、硫黄化合物の発生寿命予測を行いました。

各温度での発生成分の測定

各温度での発生成分の測定
段ボール発生ガスのGC/MS分析結果
段ボール発生ガスのGC/MS分析結果

各温度における発生ガスの累積プロット

各温度(T1~T3)にて、段ボールからの硫黄化合物の発生量を求め、累積発生ガス割合と時間をプロットします。
プロットから不良を起こす発生量における各温度の寿命(τ1~τ3)を求めます。

各温度における発生ガスの累積プロット

Life time:τ= A・exp(E/RT)
E:活性化エネルギー
R:気体定数
A:頻度因子
T:絶対温度 (K)

アレニウスプロットによる寿命の予測

アレニウスプロットによる寿命の予測

上記アレニウスの式を用いて、各温度の寿命のアレニウスプロットを作成します。該当条件温度Txにおけるln(τχ)から該当条件における寿命τを算出します。

材料から発生する硫黄化合物の総量や寿命を把握することは、それらの材料を使用する製品管理のうえで重要です。

[ 更新日:2024/02/27 ]

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