3DAPによるSi酸化膜中のナノ粒子分析3DAP (APT) Analysis of Nano-particles in Silicon Oxide

3DAP(3次元アトムプローブ)は、ナノサイズの微小構造を分析することができるツールです。Si酸化膜中のナノ粒子の大きさなどについて、3次元的に定量分析・評価することが可能です。

Si酸化膜中のGeの分析

絶縁膜中の導電ナノ粒子の形成は、単電子メモリなどへの応用が期待されています。絶縁膜へ正イオン注入すると帯電が起こり、注入イオンの想定外の拡散が発生します。そこで、帯電防止に効果的な負イオン注入法を用いて作製した、Ge注入Si酸化膜における導電ナノ粒子について、3DAPを用いて分析を実施しました。
(本検討は、京都大学大学院 後藤先生、辻先生との共同研究により行われたものです1))

1) 参考文献:H Tsuji et al. Trans. Mat. Res. Soc. Japan 41[3]305-308(2016)

全元素
全元素
Ge原子
Ge原子

Si酸化膜中の原子像

Geナノ粒子分布(Ge10atomic%等濃度面)
Geナノ粒子の分布
(Ge:10 atomic%の等濃度面)

Geナノ粒子の詳細解析

分析試料では青色発光が観察されており、Geナノ粒子の状態が発光機構に関係していることが考察されました。 観察された全ナノ粒子のクラスタ解析により、粒子には数十個のGe原子が含まれていることが分かりました。また、任意に選択したナノ粒子の濃度プロファイルや断面濃度像により、Ge-Ge酸化物のコア-シェル構造を形成している可能性が示唆されました。

解析方向
ナノ粒子を含む濃度プロファイル(1nm×1nm×15nm)
ナノ粒子を含む濃度プロファイル
(1nm×1nm×15nm)
ナノ粒子の断面濃度濃度像(面内:8nm×10nm、奥行:1nm)
ナノ粒子の断面濃度像
(面内:8nm×10nm、奥行:1nm)

[ 更新日:2024/02/26 ]

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