金属表面のコーティング膜解析Analysis of Coating Film on Metal Surface

金属表面に腐食防止などを目的に形成されたコーティング膜(樹脂やセラミックス)を評価する際には、イオンミリングによる断面加工を施すことで、金属との接合状態や樹脂材料成分の分散状態を明確に観察することができるようになります。

金属表面のコーティング膜解析

イオンミリングは、SEMなどの断面観察用の試料作製に用います。Arイオンを試料の加工該当部に照射し、そのスパッタ効果を用いて加工します。
樹脂などの試料は、イオン照射時に発生する熱でダメージを受けるため、冷却することでダメージを低減させます。

イオンミリング加工の概略図
イオンミリング加工の概略図
イオンリング断面加工品の断面SEM像
断面SEM像
研磨断面加工品の断面SEM像
断面SEM像
断面SEM像と元素分析像
断面SEM像と元素分析像

イオンミリング加工のメリット

  • 介在物を脱粒させずに、そのままの状態で確認できます。
    →空隙が確認された場合は、脱粒によるものではないことが特定できます。
  • 元素分布確認(EDS分析)にて、白色樹脂内の粒子、金属との界面、金属表面のメッキ層の積層が明確に確認できます。

研磨加工のデメリット

  • 介在物の脱粒(赤文字部)が見られます。
    →空隙なのか、加工による脱粒なのかを特定できません。
  • 金属と白色樹脂の密着性の弱い界面で剥離(青文字部)が生じます。

[ 更新日:2024/02/26 ]

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