原子層堆積法によるTEM解析試料作製TEM Sample Making by Atomic Layer Deposition

原子層堆積法(ALD: Atomic Layer Deposition)は、1原子層ずつ成膜する技術です。
当社では主にTEM観察におけるナノ構造解析の保護膜として利用しています。

原理

酸化物のALDは、真空内で前駆体と酸化剤を交互に供給し、成膜します。【前駆体供給→排気→酸化剤供給→排気】のサイクルを繰り返すことで、反応による成膜過程において表面化学反応の自己停止機能が作用し、1原子層レベルのコントロールが可能になります。また、高膜質かつ段差被覆性の高い膜を成膜することができます。

成膜可能な膜種

当社では、熱ALD法により下記3種の酸化膜を成膜1)することが可能です。

膜種 前駆体 酸化剤
Al2O3 TMA H2O
TiO2 TDMAT
HfO2 TEMAH

Al2O3:酸化アルミニウム
TiO2:酸化チタン
HfO2:酸化ハフニウム
TMA:トリメチルアルミニウム
TDMAT:テトラキスジメチルアミドチタニウム
TEMAH:テトラキスエチルメチルアミノハフニウム

1) 膜種により条件が異なりますので、詳細についてはお問い合わせください。

ALD装置の外観
ALD装置外観

事例

ライン/スペース試料にAl2O3を100サイクル成膜した事例です。トップ~ボトムにかけて均一に成膜されていることが分かります。

原子層堆積法(ALD)の事例

[ 更新日:2024/02/26 ]

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