異方性導電フィルムの剥離原因分析Analysis for Cause of ACF Peeling Failure

LCDパネルなどの回路接続に用いられる異方性導電フィルム(ACF)は、剥離により接続がオープンする場合があります。基板表面の汚染やACFの硬化不足などの不具合現象に応じてTOF-SIMS・LC/MS・FT-IR・DSCなどから適切な手法を選択し、汚染物の特定~発生源の調査やACF樹脂の硬化度の算出を行います。

事例 剥離箇所のTOF-SIMSマッピング分析

剥離している箇所をTOF-SIMSで分析し、剥離箇所に沿ってスルホン系化合物を検出しました。このことからスルホン系化合物が剥離に関与していると推測できます。

剥離が発生した端子表面と二次イオンイメージ像

事例 原因物質・汚染源をLC/MSで特定

汚染箇所を溶媒抽出し、LC/MSで構造解析した結果、汚染物質はドデシルベンゼンスルホン酸であると判明しました。さらに、工程で使用されている部材を調査した結果、手袋から同一の成分を検出し、発生源を特定できました。
さまざまな成分が混在する場合、微量有機化合物の詳細な構造特定には、LC/MSやGC/MSが有効です。

ドデシルベンゼンスルホン酸
ドデシルベンゼンスルホン酸

事例 ACFの硬化度を測定

IRスペクトル
エポキシ基のピーク減少率から
硬化度を算出
DSCチャート
硬化する際の反応熱量から
硬化度を算出

[ 更新日:2024/02/26 ]

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